食品放射性物質検査アドバイザー 長谷川豊司の一言②

公開日 2018年02月01日

「高レベル放射性廃棄物処分の現状」

 

今回は岐阜県瑞浪市にある瑞浪超深地層研究所のお話です。

原子力発電所から出てくる高レベル放射性廃棄物の処分については、世界中で様々な方法が考えられましたが、最も技術的に実現性が高い地層処分という方向で進んでいるようです。地中深く掘っていくとマグマに当たりますが、その手前の殆どが花崗岩だそうです。そこで、花崗岩を対象として、地下に立坑(主立抗(内径6.5m)、換気立抗(内径4.5m))及び水平坑道(深度300m、500mの地点)を設置し、岩盤の強さ、地下水の流れ、水質など、地中について様々な角度から調査・研究が行われています。当研究所では、高レベル放射性廃棄物処理の現状を理解して頂くために、毎月、地下の研究坑道の体験見学会を開催しています。深度300m、500mに下りて行くのは少し怖い気もしますが、安全長靴、軍手、ヘルメットに身を固め、地中深く潜航する施設見学に是非訪れてみて下さい。高レベル放射性廃棄物が安全な放射線レベルと成るまでにはとても長い時間が必要ですが、その頃地球がどうなっているのかとふと考えるのも私だけではないと思います。